top of page

ベラクルーズの浜辺で見つけたスプーン

9月15日はメキシコの独立記念日です。今日は数あるメキシコにちなんだ話題の中から一つを選んでみました。夫とは10年ほど前にサンフランシスコのサルサクラブで出会いました。初めて踊った時から息が合うなと感じた私は、彼にどこで踊りを覚えたのかを訊ねてみました。すると「母親に仕込まれた」と答えたので、早速その夏一人でメキシコまで会いに行きました。彼の家族は絵に描いたような陽気なメキシコ人一家でした。どんな些細な出来事も取りこぼさず、それをネタに盛り上がると言うことに大変たけていて、関西人の私も圧倒されてしまいました。そんな調子なので、いわゆるフィエスタ(宴会)が頻繁に行われます。日本の様にふさわしい道具をお洒落にそろえたりと行った様式へのこだわりよりも、カジュアルにタイミング良くと言うのが一つのコツだと思います。その同じ夏、彼の家族と港町ベラクルーズの穴場の海水浴場を訪れました。見渡す限りの青い空と白く暖かな、ほぼ無人の砂浜に放置されていたのがこの大きなスプーンでした。柔らかな砂に刺さったその鉄製のスプーンは、どこか滑稽で、どちらかと言うと現代美術の大型インスタレーションを思わせました。今は、このスプーンを見ると、砂浜の静寂とそれを惜しみなく打ち破る、飲んで食べて踊ってのメキシコ人一家(親戚も含みます)のにぎやかな炊き出しの光景が目に浮かびます。最後にビバ メヒコ! (メキシコ万歳)



閲覧数:2回0件のコメント
bottom of page