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私の南

北には大都会があり、南という方角はそこから逃れるために存在するように思えます。その南へ先日ドライブに出かけました。都会から離れるに従った空がどんどん広くなっていきます。三時間も走れば半島の先に到着し、太平洋へ出ます。見る者を飽きさせない、入り組んだ海岸線と岩盤に激しく打ち寄せる波が映画の一場面を思わせるようでした。そして強烈な太陽と青い海は冬であることを忘れさせてくれました。ここは古くから温泉地としても有名で、その独特な硫黄の香りを嗅ぐと、すぐに幼少期に家族と遊びに来た記憶がよみがえりました。夏の終わり、プールに浮かんで星を見上げ、このままずっとここに居たい。それが無理ならせめてもう少し長く居たいと言う気持ちに駆られたことが鮮明に思い出せれました。これまでの人生でその様な気持ちを多く味わってきました。時にはその思いを実現させたりもしました。けれども、今はそのままその気持ちに浸るのが最大のぜいたくではないかと感じるようになりました。



メキシコ、トゥルムのプール。2018年

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